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童話 青い鳥(メーテルリンク)

青い鳥昔々、あるところに、お兄さんの名前はチルチル、妹の名前はミチルという仲良しの兄妹がいました。

クリスマスイブの夜、二人の部屋に、魔法使いのおばあさんがやってきて…

「今、孫が重い病気でね…しあわせの青い鳥を連れて来れれば病気はなおるだよ…二人で、青い鳥を見つけてきてくれないか?」と…

チルチルとミチルは、青い鳥探しの旅に出ました。

はじめに行った国は『思い出の国』

二人はこの国で、死んだはずのお爺さんとお婆さんに出会いました。

おじいさんは…「人は死んでも、みんなが心の中で思い出してくれたなら、いつでも会うことができるんだよ」と…

そして、チルチルとミチルに、この国に青い鳥がいることを教えてくれました。

ところが、『思い出の国』を出たとたん、青い鳥は黒い鳥に変わってしまいました。

次に『夜の御殿』に行きました…

病気や戦争など、いやなものがいっぱいある御殿でしたが、ここにも、青い鳥はいました。

つかまえて『夜の御殿』を出たとたん、青い鳥はみんな死んでしまいました。

それから二人は…

『贅沢の御殿』や、これから生まれる赤ちゃんがいる『未来の国』にも行きました。

どこにも青い鳥はいましたが、持ち帰ろうとすると、みんな駄目になってしまうのです。

「さあ、起きなさい。今日はクリスマスですよ!」

ココモお母さんの声が聞こえたと思ったら、二人は自分たちの部屋のベッドの中で目が覚めてました。

どうやら青い鳥を探す旅は、終わったようです…

結局、青い鳥をつかまえることが出来ませんでした。

でも、二人がふと鳥カゴを見ると、中に青い羽根が入っているではありませんか!

ココモ「そうか、僕達のハトが、本当の青い鳥だったんだ。しあわせの青い鳥は、ずっと一緒にいたんだね!」と、お互いに顔を見合わせると、笑顔があふれてきました。

魔法使いのおばあさんは二人に、幸せはすぐそばにあっても、なかなか気がつかないものだと教えてくれたのです。





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