ぼくピッピ
ピッピの家は代々野生猫
厳しい世の中で優しい家族の家系
野生ゆえの自由と引き換えに、様々犠牲になることも…
お婆さんは、4人姉妹だったお母さんの縄張りを荒そうとした悪猫を追い払い、道路を渡るときに車にはねられたとか…
それでもお母さん姉妹4人はすくすく育ち、お母さん以外の3人は、みんな猫好きな人に引き取られていき、ひとり生まれた地で大人になった。
どこからともなく通りがかったいい人と出会い、ピッピのお兄さんを産んだ。
ひとりっ子だったお兄さんは、大事に大事に育てられ、優しい子に育っていた。
そんな家庭に産れた末っ子ピッピが海の世界に憧れる物語・・・
親子の試練
二人兄弟の次男として産まれたピッピは、お母さん、お兄さんの愛情をいっぱいに受けていた
ところが、歯が生え始めたころから噛み癖が強くなっていき、いつもお母さんの乳首を噛みすぎていた。
最初は我慢してたお母さんも、ある日、その痛さが限界にきてピッピを叱るようになる。
お兄ちゃんが仲裁に入るが、ピッピの噛み癖からお母さんの乳首周りの毛は抜け、生傷が絶えなくなっていた…
お母さんは噛み切れそうな乳首の苦痛が限界に来ていた…
いつもはピッピを舐め回して可愛がってるのに、教えても教えてもうまくお乳を飲めないピッピに、ついついキツくあたってしまうようになる…
噛み癖の治らないピッピへの教育が、次第に肉球で頭を叩くようになり、その態様がエスカレートしていった、、、母もつらかった…
そんなことから十分にお乳を飲めなくなったピッピ。
日に日に体が細くなっていった…
隠れた優しさと出会い
お乳だけに頼っていたピッピが弱っていってることに近所の人たちが気付いてきた
みんな野良猫に餌をやるのは、周囲の人に非難されやすいと知っている…
「餌をやるならちゃんと飼え…」
言葉はもっともだが、世の中キレイな言葉通り進めないこともある
弱ったピッピに気づいた人というのが、いつも猫達を横目で見ていたご近所さん…
ご飯屋さんと法務事務所の人たちだった。
職業柄、野良猫を可愛がるワケにはいかない立場だ…
それでも近所の人たちは、それぞれが周囲に気づかれない様にそっと隠れて食べ物を与えていた
ご飯屋さんの人達は新鮮な食材を分け与え、法務事務所の人達はドンキホーテで猫用哺乳瓶を買って猫用ミルクを与えていた。
牛乳は子猫には強すぎ、そのまま飲ませると体調が悪くなる、、、
子猫用のミルクはお高い特濃牛乳より遥かに高価だったが、みんなピッピのためにためらうことはなかった。
実は、数人の手を差し伸べたご近所さん、お互い顔を合わせると
「最近猫が増えて困りますね…」と、世話してないフリをしていた。
お互い見えなところでこっそり世話をして、人前では追い払うフリをする。
そころが、最初はそのしぐさに逃げていたピッピも、徐々に追い払う動作のご近所さんにもピッピはすり寄ってくるようになる…
世話してる人達には、それがどういうことか話さずとも分かった。
気付くと「子猫元気に育ってるね。」「大きくなったね。」「これ喜んで食べてるよ。」
なんて言葉が、ご近所さんの間で飛び交っていた。
数日経って、哺乳瓶から飲みにくそうにしてるピッピをよく見ると、先っちょを噛みちぎっていた…
やはり、、(*^^*)
早すぎる別れ
お母さんは、ピッピと近所の人たちとのやりとりを、少し距離をおいて見守ってた。
そんなある日、近所の人達に、いつもより過剰に身体をスリスリ寄ってきた。
そして突然消えた…
何か伝えようとしたのか、挨拶するように、何かをお願いする感じでもあった…
そういえば最近、見慣れないイケメン猫がウロウロしていたかな、、、(・∀・)
まだ一人では生きていけない小さなピッピは、お兄ちゃんと取り残された。
ピッピはまだ乳離れしていない…
朝、出勤する近所の人が見る光景は、優しいお兄ちゃんの小さすぎる乳首に吸い付くピッピ。
当然お乳は出ない。
それでも”甘えた”のピッピは、お兄ちゃんの乳首を吸い続け、優しいお兄ちゃんもそれを受け入れている。
お兄ちゃんの乳首は噛むには小さいので、ピッピのガミは甘噛みはへっちゃらだったが、お兄ちゃんの胸のあたりが、ピッピのよだれでいつも濃い茶色に汚れていた、、、(^^)
見るに見かねた近所の人は、哺乳瓶の噛む部分と、猫用ミルクを買い続ける
ウンチもチャンとできないので、流せる臭わんトイレやおしっこマット、寒さ防止の段ボール、ペットボトル湯たんぽなどを用意した。
大きくなってきたピッピの噛みちぎる強さも増していった…(ΦωΦ)
ピッピはすくすく育った。
住みにくい人間社会
近所の人たちは、二人が自分たちで生きていけるようになるまでは、人知れずこっそり見守ってあげようと思っていた。
そんなある日の夕暮れ、飯屋の主人が道路脇に倒れてるお兄ちゃんを見つける、、、
お兄ちゃんはもう動くことはなかった、、、
見た目に傷はなくキレイなままで、身体は暖かかったけど、どうやら車にはねられて即死だったようだ、、、
ついにピッピは早くも一人になった…
その後もピッピは、近所の人達や、お客さんたちに可愛がれすくすく育ち、ついにお皿からミルクが飲めるようになった!
もう哺乳瓶を買わなくても良い…と…(*”▽”)
いつしか、猫仲間というより、グルメネコ缶やチュール、生肉や魚介類など、豪華なご飯をあげる競争になっていた…(^▽^;)
こういった飼い猫でもなく、野良でもなく、優しい地域の人たちが世話してる猫を地域猫という。
[expander_maker id=”1″ more=”地域猫とは” less=”隠す”]
定義
特定の飼い主がおらず、地域住民の認知と合意の上で共同管理されている猫。
猫は、犬のように狂犬病予防法に基づいた係留義務や登録制度などが設けられていないが、所有者のいる猫を無断で処分した場合、窃盗罪、占有離脱物横領罪、器物損壊罪に該当する可能性があるほか、民法の使用者責任に基づいて損害賠償請求の可能性がある。
第5 ねこの飼養及び保管に関する基準
- ねこの所有者等は、周辺環境に応じた適切な飼養及び保管を行うことにより人に迷惑を及ぼすことのないよう努めること。
- ねこの所有者等は、疾病の感染防止、不慮の事故防止等ねこの健康及び安全の保持並びに周辺環境の保全の観点から、当該ねこの屋内飼養に努めること。屋内飼養以外の方法により飼養する場合にあっては、屋外での疾病の感染防止、不慮の事故防止等ねこの健康及び安全の保持を図るとともに、頻繁な鳴き声等の騒音又はふん尿の放置等により周辺地域の住民の日常生活に著しい支障を及ぼすことのないように努めること。
- ねこの所有者は、繁殖制限に係る共通基準によるほか、屋内飼養によらない場合にあっては、原則として、去勢手術、不妊手術等繁殖制限の措置を講じること。
- ねこの所有者は、やむを得ずねこを継続して飼養することができなくなった場合には、適正に飼養することのできる者に当該ねこを譲渡するように努め、新たな飼養者を見いだすことができない場合に限り、都道府県等に引き取りを求めること。
- ねこの所有者は、子ねこの譲渡に当たっては、特別の場合を除き、離乳前に譲渡しないよう努めるとともに、その社会化が十分に図られた後に譲渡するよう努めること。また、譲渡を受ける者に対し、社会化に関する情報を提供するよう努めること。
定義の悪用からの問題
地域猫と称して、自己満足的に餌やりを肯定することで、猫が増えすぎるなどし、公衆衛生、人間の生活圏への侵入などの問題が発生するケースがある。詳細は各市町村に問い合わせてみましょう。
「地域猫」という定義はそうかもしれないが、全ての猫が、特に境遇も含め、これらに当てはまるわけではないであろうし、また、当てはめなければならないかには疑問が残る…
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孤児猫の場合、最初は、生きていくのに人の手が不可欠だけど、猫は育つと自分で獲物を取れるようになっていき、男の子は縄張りを広げつつ生まれた地を離れていく。
時にはお礼?!に、雀やムクドリの頭や、頭のない体を持ってきてニャーニャーないて見せに来る。
その後、近所の優しい人たちに育てられたピッピは独り立ちしはじめる。
本能なのだろうか、、、
ヒーター座布団付きの、すぐに取り替えられる常にキレイなダンボール家と十分なご飯があるにもかかわらず…
居心地はいいはずなのに、産れた地から次第に離れていく。
時には新鮮なひな鳥を狩るが、時にはしばらくご飯に困ることもある。
そんな時に、チョウチョに誘われて木に登った・・・
ひとり立ち
楽勝!…だけど足りない…
稼ぐ力
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現代の鎧と盾、そして矛
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